今、日本は金の輸出国になり中国、インドは大輸入国になった

この数ヶ月世界の投機マネーがアメリカ経済の回復などにより金投資から引き上げられています。その結果金の価格が下がっていましたが、昨日より相場は若干あがりました。長期的には金の価格は10年前と比較すると約4倍になっています。短期的に金価格が下がればまた需要が高まり相場が上がると思われます。いつの時代も金に対する信頼感は相変わらず底堅いものがあります。特に中国、インドは今や金の最大輸入国となっています。昨年香港から中国に入った金は約830トンで前年比90%アップということです。一般的な中国国民もジュエリーや貴金属に対しては大変強い購買意欲を持っています。またインドは昨年の金の輸入量が860トンで国民の金に対しての需要があまりにも強いので、インド政府が規制強化するほどです。インドの2011年度の輸入総額のうち金が11,5%を占めているということです。それがインドルピーの通貨安の大きな要因であるため2012年よりインド政府は金の輸入税を2%から8%へと引き上げました。しかしこの数ヶ月の金価格の下落により需要が増しインドの4,5月の金輸入量は約300トンになり、昨年の総輸入量の約3分の1に達したそうです。日本もかつてはかなりの金輸入国でしたが、1980年代をピークに2001年から逆に輸出国に転じました。今までに日本に保有された約2000トンの金が中国、インドや経済成長の著しい新興国に流れているわけです。10年程前から金、プラチナ、貴金属の買取の店舗が増え、地金の高騰により多くの方が売りに行かれました。今後もまだこのような状況は変わらないと思われます。